11月に入りました。
柿里商店のある富山県では、朝晩は寒く感じることが多くなりました。
北アルプス立山連峰も初冠雪を記録し、いよいよ冬がやってきます。
温かい食べ物が恋しくなる季節。
柿里商店ではうどんが売れ始めますが、密かに売れているのが「大門素麺」です。

なぜこの季節に大門素麺が売れるのでしょう?
地元の人たちには知られていることなのですが、大門素麺は温かいにゅう麺にしてもとても美味しい素麺だからです。
特に、作ったばかりの新物ではなく、1年ねかせた大門素麺の「ひね物」は、にゅう麺にすると更においしくなりますよ。
今回は「にゅう麺について」と「大門素麺を使った美味しいレシピ」をご紹介しましょう。
にゅう麺とは?(基本知識)
まずは「にゅう麺」についてご説明しましょう。
にゅう麺とは、冷やして食べることが多いそうめんを、温かいだし汁やスープに入れて温かくして食べる料理です。
- 名前の由来:諸説ありますが、漢字では「煮麺」と書き、「煮た麺」から変化したという説や、奈良県の郷土料理である「三輪そうめん」の古い呼び名(音読みの「にゅうめん」)が広まったという説があります。
- 特徴:消化が非常に良いため、胃腸が疲れているときや、風邪気味のとき、食欲がないときなどの「体に優しい定番メニュー」として親しまれています。
歴史とルーツ
にゅう麺の発祥地として知られているのは、日本そうめん発祥の地とされる奈良県(三輪地方)です。 奈良の三輪そうめんは細いながらもコシが強いのが特徴で、寒い冬の時期に体を温める食べ方として古くから親しまれてきました。
「にゅう麺」と相性がいいのは手延べ製法
そうめんには、大きく分けて製法が2種類あります。
大門素麺や三輪素麺、揖保乃糸などの「手延べ製法」と、100円ショップなどで安価で売られている「機械製法」です。
作り方が全く違い、「手延べ」は、麺生地を少しづつ延ばし、途中何度も休ませ熟成させながら作ります。
「機械製法」は、生地をローラーで広げて切る大量生産できる製法です。
製法の違いは味の違いでもあり「手延べ製法」はコシが強く伸びにくい麺に仕上がります。
それに比べ「機械麺」は、コシがなく茹でてすぐに食べなければ伸びてしまいます。
このように、製麺方法からも「手延べ麺」は温かいにゅう麺にピッタリの麺なのです。
大門素麺とにゅう麺
手延べ麺の大門素麺は、独特の形状を作るため他の有名な手延べ麺より少し麺が太いのが特徴です。
太いため、温かいダシに入れても麺が伸びにくく、しっかりした歯ごたえを感じることができます。食べ応えも十分です。
手延べ麺の中でも、大門素麺こそがにゅう麺に最適な麵と言えるのです。

なすそうめんを美味しく作ろう
大門素麵の歴史とともに、地元に長く伝わるのが「なすそうめん」です。
コシが強く伸びにくい大門素麺の特徴が生かされた郷土料理で、「大門素麺を使った料理といえば、これしかない!」「これ以外に何があるの?」というくらい、地元では定番の一品です。
材料 4人分
ナス 4個
大門素麺 1/2袋
A
だし汁 1/2カップ
醤油 大さじ1/2~1/3
みりん 大さじ2/3~1
酒 大さじ1
作り方
あらかじめ大門素麺を茹でておく。
ナスを縦2つに切り、皮に切れ目を入れてAで煮る。
火が通ったら、茹でた大門素麺を加え、ひと煮立ちさせてできあがり。
注意点
大門素麺は長さ75センチと、一般的な素麺の4倍。
パッケージにも記載されていますが、必ず2つに割ってから茹でてください。
コロンとした形の底の部分の割れ目に沿って2つに割ります。
これを忘れると、麺が長すぎて食べにくいです。
我が家では、残った麺を使った温かいナスそうめんが食卓に上がります。だし汁しみしみの大門素麺も格別の美味しさです。簡単なので作ってみてくださいね。
例年この時期には完売している大門素麺ですが、柿里商店では今回生産量を増やしたため、今シーズンはまだ在庫がございます。
今シーズンはにゅう麺をお楽しみいただけるチャンスです。
寒い日には、体が温まる大門素麺のにゅう麺を是非お召し上がりください。