大切な方を偲び、故人様への想いを胸に、ご法要や香典返し、法事の引き出物をご準備される皆様へ、心よりお悔やみを申し上げます。
故人様との思い出を胸に、ご参列いただいた方々への感謝の気持ちを伝える大切な機会。
そのお気持ちに寄り添うように、私たちが心を込めてお作りしたのが、法事専用のうどん「想ひ花(おもいばな)」です。
今回は、「想ひ花」がなぜ多くのお客様に選ばれているのか、その理由を、ご法要や香典返しにまつわる深い歴史とマナーを紐解きながらご紹介する特別コラムをお届けします。

ご法要は、故人様が旅立たれてからの節目に行われる、追善供養の儀式です。
仏教の教えでは、故人様は四十九日の旅を経て、次の世界へと旅立つとされています。
この期間を「中陰」と呼び、遺された私たちは、故人様が安らかに成仏できるよう祈りを捧げます。
この節目の儀式で、参列してくださった方々へ感謝を伝える「香典返し」や「法事の引き出物」は、単なる返礼品ではありません。
それは、故人様を偲ぶ私たちの「志」を形にし、お心遣いに対する感謝を伝える、静かで、しかし確かな想いが込められた贈り物なのです。
香典返し・法要引き出物の歴史と「消え物」の意義
現代の私たちは、香典返しや引き出物を「返礼品」として捉えがちですが、その根底には日本古来の奥深い文化が息づいています。
「香典」の語源は、お香を霊前にお供えする「香奠(こうでん)」に由来します。
かつては、線香や抹香をお供えすることが一般的でした。
故人様を供養するために集まった人々が、それぞれがお香を持ち寄るという習慣から、次第にその代わりにお金を包む「香典」へと変化していきました。
一方、香典返しや法事の引き出物は、ご参列いただいた方々への感謝を伝えるとともに、「これをもって忌明けの区切りとします」というご報告の意味合いも含まれています。
この品物には、昔から「悲しみや不幸を後に残さないように」という願いから、「食べたり、使ったりしてなくなるもの」=「消え物(きえもの)」を選ぶのが良いとされてきました。
お茶や海苔、お菓子、そして私どもがご提案する「うどん」も、この「消え物」の代表格です。
大切な方との別れの悲しみを残さず、皆様に平穏な日々が訪れるように、という遺された家族の深い配慮が、品物選びに込められているのです。
知っておきたい、香典返し・法事引き出物のマナー
ご法要や香典返しの贈り物には、いくつか守るべきマナーがあります。
故人様とご遺族、そして参列者の方々への敬意を示すためにも、ぜひ知っておいていただきたいポイントです。
2-1. 熨斗(のし)と水引の選び方
お祝い事とは異なり、弔事では「熨斗(のし)」のない掛け紙を使用します。
● 水引: 黒白または黄白の「結び切り」を選びます。
これは「二度と繰り返すことのないように」という意味が込められており、固く結ばれてほどけない結び方です。
● 表書き: 仏式では、四十九日を過ぎた忌明けの品には「志(こころざし)」や「満中陰志(まんちゅういんこころざし)」と書くのが一般的です。
地域によっては「粗供養(そくよう)」と書く場合もあります。
● 名入れ: 水引の下には、施主(喪主)の姓、またはフルネームを記入します。
2-2. 贈るタイミング
香典返しは、四十九日の法要を終えた忌明けを目安にお贈りするのが一般的です。
法事の引き出物は、法要当日に参列者の方々に直接お渡しします。

なぜ「想ひ花」が選ばれるのか? 故人を偲ぶ「おもい」を花に託して
さて、ここからが私どもが心を込めてお届けする「想ひ花」のご紹介です。
私たちは、ご法要や香典返しという大切なシーンにふさわしい品とは何かを深く考え、この「想ひ花」を作り上げました。
3-1. 故人様への想いを込めた名前「想ひ花」
私たちがこの商品に込めた最大の想いは、その名前にあります。
「想ひ花」とは、故人様との思い出を心に咲かせる「想いの花」という意味です。
うどんは、一本の麺のように長く続く縁を意味することから、縁起の良い食べ物とされます。
しかし、この「想ひ花」は、故人様とのご縁をいつまでも大切にしたいという、尽きることのない想いを表現するために名付けました。
贈られた方々がこのうどんを口にするたびに、故人様との温かい思い出が心に蘇るように。そんな願いが込められています。
3-2. 繊細な美しさと「消え物」としての心遣い
「想ひ花」は、当社の熟練した職人が、一本一本丁寧に手延べした上質なうどんです。
まるで花びらのように、淡く美しい色合いが特徴です。
故人様を偲ぶ席にふさわしい、静かで奥ゆかしい美しさが、贈る方の真心を伝えます。
そして、うどんは調理して美味しく召し上がっていただける「消え物」の代表です。
ご家庭で簡単に調理できる手軽さも、お相手へのさりげない心遣いとなります。
3-3. 弔事と慶事、二つの「想い」を形に
当社の「縁のむすび」は、お祝い事の贈り物として大変ご好評いただいております。
この「想ひ花」は、その対となる、弔事専用の贈り物として誕生しました。
おめでたい席には「縁のむすび」でご縁を祝い、弔事の際には「想ひ花」で故人様への想いを馳せる。
いずれも、人との繋がりを大切にする日本人の心に寄り添う贈り物でありたい、という私たちの信念が詰まっています。

まとめ:故人様を偲び、感謝を伝える最良の選択
香典返しや法事の引き出物は、形式的なものではなく、故人様との思い出を大切にしながら、お心遣いいただいた方々へ心から感謝を伝える大切な機会です。
柿里商店の「想ひ花」は、その想いを形にした、弔事にふさわしい品です。
故人様への尽きることのない想いを、お世話になった方々への感謝の気持ちとともに、この一品に託してはいかがでしょうか。
皆様のご法要が、故人様を偲ぶ、静かで温かい時間となりますことを心よりお祈り申し上げます。